クリニック開業までに
やるべき準備

クリニックを開業するにあたり、重要だと言える要素に経営理念・診療方針の設定が挙げられます。
クリニックの院長・経営者として、どのようなクリニックにしていきたいのか、追求してきたい医療は何なのか、目指していくべきところはどの辺りかなど、明確なビションを固めて置く必要があります。
医者としてのこれまでの経験や専門性を活かしながら、診療科目の打ち出し方も検討しましょう。
また、この段階で開業までのおおよそのスケジューリングも決めておくと良いでしょう。

クリニックを開業する土地も十分検討する必要があります。
なぜなら、立地環境は業績に大きく影響するからです。
周辺に似たような診療科があったとすると、地域に根付いている医院に競争で勝とうとするのは難しいでしょう。
そういった事態を避けるためにも、マーケティング調査や診察券調査をおこない、地域の特性や医療需要を把握して開業候補地を絞り込みます。

開業をする物件も検討します。物件の形態として、戸建てやビル、医療モールの3つに区分されます。
戸建てなら賃貸または購入の比較検討をする必要があります。
候補の物件は希望条件や生活上の都合だけではなく、診療圏調査によるクリニックのニーズや競合性・方針なども加味して選定するようにしましょう。

医療も一種のビジネスです。開業医として事業を開始するにあたり、資金計画や収支計画などを策定しましょう。
具体的には、集患数と売上予測を建てて、原価や販管費を算出して損益計算をおこないます。
また、これらの計画によりキャッシュフローが回るかもチェックします。

クリニック開業に関する費用として、クリニック開業までにかかる費用と開業初期にかかる運転資金が必要になります。
具体的な資産は物件候補を絞り込まないと難しいですが、一般的にはこれらの必要資金を金融機関などから調達し、その後に物件の契約をおこないます。

クリニックの設計・施工は、保健所対応などの法的条件を満たす必要があるため、医療施設に精通した業者を選ぶようにしましょう。
なお、設置する医療機器は事業計画に沿って、採算の合う機種を選定し、医者目線だけではなく経営者の目線でも予算内に抑えます。

クリニックを開業するにあたり、スタッフも必要になります。
募集採用に使用する媒体として、オールジャンルや医療に特化したものなどさまざまな求人サイトがありますが、有名どころになるほど費用は高くなる傾向があります。
ハローワークや地元のメディア、開業告知を兼ねたポスティングチラシなど、開業する地域によって効果的な媒体も変動しますので、ぜひ検討してみてください。

クリニックの開業申請手続きは、下記の6つの場所への届け出が必要になります。